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2007/08/24更新
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平成19年度 SSTAブロック別研修会(福岡北大会)

 
  1. 期日
    平成19年7月27日(金)〜29日(日)
  2. 会場
    小倉リーセントホテル
    (北九州市小倉北区大門1丁目1−17 Tel093-581-5673)
  3. 講師
    広島大学大学院 教授 角屋重樹先生
    元ソニー理科教育受賞校連盟理事長 益地勝志先生
  4. 参加支部・人数
    福岡北支部:
    37名
    福岡南支部:
    4名
    大分支部:
    2名
    熊本支部:
    2名
    長崎支部:
    1名
    宮崎支部:
    2名
    鹿児島支部:
    2名
    沖縄支部:
    1名
    山口支部:
    1名
    広島大学:
    2名
    講師:
    2名
    財団:
    1名
        計: 57名
  5. 時程
    7月27日(金) 13:00 開会 ; 13:30 講師指導講話 ; 14:00 学年部会
      28日(土) 8:30 全体会 ; 9:30 学年部会 ; 13:00 中間発表
      29日(日) 8:55 発表・質疑 ; 11:00 講師指導・講評

1.研究テーマについて

PISA型読解力を育てる理科学習
〜PISA型読解力の育成を問題解決過程に対応させるとともに、先行経験や実生活との関連を深め、子どもの知的満足感を高める授業の創造〜

  1. テーマ設定の理由
     私たちの授業を変えなければならないキーワードは何かを考えたときに、現在の教育が抱える問題「PISA型読解力の育成」と、どの支部もが抱える問題「若手の育成」ではないかと思います。
     まず「PISA型読解力」は、今年の2月福岡南支部主催で行われた「ブロック別研修会」で取り上げられた内容です。中教審(初等中等教育分科会教育課程部会)に提出された「理科の現状と課題、改善の方向性」にある、「科学的な概念の理解など、基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着」「科学的な思考力・表現力の育成」「観察、実験や自然体験、科学的な体験の充実」から考えると、「PISA型読解力」や実生活との関連づけ(自然体験)が、指導要領の改訂とともにクローズアップされそうな内容ではないかと考えます。
     私たち福岡北支部の仲間は、自らを授業のプロと自負してきました。先輩から子どもたちの見取り方や、見取った情報を基にした発問のありようについて、学ばされてきたからです。しかし、一時期の採用難から脱しつつある現在では、世代間の大きなギャップもあり、先輩から受け継いだものを、どのようにして若手に伝えていけばよいのかという悩みを抱えています。
     「PISA型読解力」を育てるために、私たちは今までの問題解決学習をどのように変えていけばよいのでしょうか。そして、若手を育て「いつでも、誰でもできる理科授業」にするためには、どのようなことに配慮すればよいのでしょうか。
     そんな問題の解決に向けて、この研究テーマを設定しました。
  2. PISA型読解力を問題解決学習の中でどのように育てていくべきか
    PISA型読解力の「(1)情報の取り出し」「(2)解釈」「(3)熟考・評価」を問題解決の過程に当てはめると、(1)は「問題を見いだす」、(2)は「見通しの発想」「解決方法の立案、実行」、(3)は「振り返り」に対応するものと考えます。
    では、各過程でどのような授業にすれば、PISA型読解力が育っていくのでしょうか。
  3. 先行経験や実生活との関連
     先行経験を基にした内容で足場を作ったり、実生活との関連を深めることから子どもの知的満足感を高めたりするためには、子どもたちを取り巻く環境や、個々の子どもたちの持つ経験を把握する必要があります。

2.講師の指導講話(角屋先生より)

 子どもに力をつける授業のあり方というのは、

  1. 自分で目標を設定し、計画、実行し、活動を振り返るという力を付けることから、基礎・基本的な知識や技能を獲得できる力を育成する
  2. 子どもに事象や現象の中から違いを見いだす力をつけることから、情報を取り出す力を育成する。
  3. 子どもに考えさせる場合には、考える手がかりを提供する。
  4. 子どもに熟考させる場合には、見通しや予想と実行結果との関係から熟考する手がかりを提供する。
  5. 子どもに評価させる場合には、知識や技能、それらを得る手続きとともに、これから追究する課題を明確にする。

 の5つではないか。そこで、そのための方法として「角屋メソッド」というものを作りましたので、先生方に示します。問題解決の過程を作っていますので、そのパターンでやればだいたいうまくいくのではないかと思います。
 その結論を導き出す方向は、

  1. これからの学校において子どもが獲得すべきもの
  2. 基礎的・基本的な知識や技能を習得させる授業
  3. PISA型読解力を習得させる授業
  4. 授業構成の視点

 の4つです。
 実際に天秤の扱い方とか顕微鏡の扱い方は、手順の中に目的が必ずある。目的と手順の関係で整理し、目的を自分で意識させながら、技能を獲得させる。
 ただ概念を教えるのではない。教育的価値に意味がある。理科の概念だけを小学校の理科で教えると言うことであれば大学の先生でもできる。小学校の先生が、小学校の独自性を持っているのは、小学校の教材が自然科学的な価値のほかに、人間的な価値があるからです。
 活用する力としてのPISA型読解力の育成について、PISA型読解力の型は「情報の取り出し」「解釈」「熟考・評価」という形で、3つの過程に分析することができます。
それに対して問題解決というのはいろんな過程の分析の仕方があるが、対応関係をとりやすくするために4つに分けた。
 (1)問題を見いだす(2)見通しの発想(3)解決方法の立案、実行(4)振り返り 結果を見通しや方法との関係で検討 という形にした。そうすると、読解力の「情報の取り出し」というのと、「問題を見いだす」というのが対応がつく。「解釈」というのは、「見通しの発想」とか、「解決方法の立案、実行」と対応できる。「熟考・評価」は「振り返り」と対応がつく。
つまり、「情報の取り出し」「解釈」「熟考・評価」を、本来的な意味の問題解決過程に持って行けば、PISA型読解力は育つ。
 「情報取りだし」というのは、子ども自身が情報の取り出しをする力をつけたい訳です。となると、子ども自身が問題を発生するような能力をどこかでつけたい、そのためにどうすればいいかというと、違いに気付く力を育てる必要がある。そのときに必要なのは、主語と述語を明確にいえるという習慣。
 今までに関係することはなかったかと言うときに、前に学んだことをバラバラに構造化されていると使えない。できるだけ過去のものを使えるような構造を作って、学習すると言うことが、年間指導計画、学習指導計画で大切なのです。これが経験の構造化です。
 「結果の予想」では、予想を図とかで表示する。マトリックスを組む方法もあるが、簡単な図式で図表の表現はできる。簡単なもので、表示する訓練がほしい。これが表を読む図を読むと言う、これに数量が出てきたら表です。表すという練習をしてもらいたい。
 「考察」では、結果と仮説とか予想との関係。結果を見てこれから何が分かるという言い方は、やめた方がいい。仮説と結果との関係から何が分かるという風に聞いてやる。
 いろんな実験で知識を得たと言うときに、条件と結果の関係で整理するという習慣がいる。そういう風にいえたのは今日学習した以外の植物でもいえるかという形でのものの見方。そう言いかたが考察を広げる。
 「授業の構成の視点」ですが、この手順で問題解決を構成すれば、PISA型読解力も育成できるが、これが絶対ではない。まだ変えなければならないところも出てくる。今回の場合は、このパターンで授業を考えるようにしてください。経験の構造化も大事なキーだから、そこをきちっと整理してください。

   
   

     
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